京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

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出勤途中に転倒している高齢者に遭遇!どうする?

本日のレジデントデイは7名参加で、近況報告と症例相談を行いました。

近況報告では、出勤途中に転倒している高齢者に遭遇した話が出ました。救急搬送するほどの怪我でもなさそうだが、歩行も不安定で認知症もありそうで、ちゃんと家に帰れるのか心配……という場合にどうすれば良いかわからず、モヤモヤしたそうです。指導医の先生からは、こうした認知症の徘徊もあり得るケースでは、まず警察に相談すると良いと教えていただきました。(私も転倒している高齢者になぜかよく遭遇するので、参考にしようと思いました。)

症例相談では、訪問診療で担当している末期癌患者とのコミュニケーションや多職種連携に悩んでいるという相談が出ました。患者が現状の在宅療養に対して不満を抱いているようなので、より患者の希望に即したケアができないか、本人・家族・ケアマネ・訪問看護・訪問介護とカンファレンスを開催したが、他の職種が仕事上の都合の話ばかりしてしまい、家族は「本人の言うことは無視してください」と言い出し、本人は心を閉ざし、それ以降本人に何を聞いても否定的な答えしか返ってこなくなってしまった……という難しいケースでした。指導医の先生方からは、自分より長く患者と関わっている職種にこれまでの経緯や本人のライフヒストリーを個別に聴取する、残された時間でやりたいことがないか本人と一緒に考える、外出イベントを企画するなどのアドバイスが出ました。このようにどないすればええねんー!というようなケースも気軽にレジデント・デイで相談できるので、助かっています。

#レジデント・デイ #症例相談