京都家庭医療学センター

京都家庭医療学センター

Kyoto center for family medicine (KCFM)

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ポートフォリオ検討

2025/11/25のレジデントデイは、ポートフォリオ(家族志向のケア)を検討した。

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家族志向のプライマリ・ケアの資料を参照しながら検討した。
認知症末期、確定診断はされていないが胃カメラも困難なほどADL低下している胃がん疑いの90代の患
者。胃がん疑いに関して入退院を繰り返している。Hb5台の低下あり赤血球輸血を施行。
次女様は輸血など医療措置により著明に状態改善するとの期待があり、かつ早期の退院を希望
した。医療者側の認識は認知症末期と胃がん末期が重なっており、とても胃カメラなど侵襲的な処
置をおこなう状態ではないと考えていた。
 家族と医療者の間で、病状の認識が一致しておらず、詳しく話し合う必要があると考え合同カン
ファレンスを行った。患者と家族に対する医師の関わり方の5段階に照らし合わせると、患者医療者間で陰性感情を抱くことが双方にあったが、それでも2回目以降もカンファレンスを行い、患者家族に寄り添い、患者の思考パターンに変化が見られるレベル4まで到達できたと考えられた。

参加者(敬称略):三上、宮川 山田、玉木、大西

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