京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

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上手な言語化で陰性感情をコントロール

今回のレジデントデイは7名参加で輪読会から始まり、近況報告とSEEAを行いました。

輪読会では以前より読み進めている藤沼康樹先生が雑誌で連載されていた『55歳からの家庭医療』の『卓越したジェネラリスト診療』を読みました。その中で患者さんを言葉で表現する際に“こだわりが強いキャラ”や“説明が入らない”といった表現でレッテルを貼ってしまうが、実は様々な知見をもとに“プロフェッショナルらしい”言葉で表現することでレッテルが剥がれ患者さんを多角的に見ることができ、かつ陰性感情もコントロールしやすくなるという内容の記載がありました。私も陰性感情がある時に砕けた表現を用いてスタッフ同士で話すことがありますが、その根底には「もうしょうがないなぁ。」といった愛情に近い感情があるように感じています。とはいえ勧められる言葉選びでは無いですし、上級医が状況を言語化してくれたときハッと気付かされることも多々あるので、私自身も上手く言語化できるように知見を広げていきたいと思いました。

SEEAでは夜診での処方内容に薬剤師より疑義紹介があったが忙しさや疲れもあって後日に対応してしまったことや、当直中に入院が立て続けにあり疲弊していたところにSpO2低下のない呼吸苦の患者が受診し当初はおざなりに対応してしまったが末梢チアノーゼがあり血液ガス検査をしたところPaO2低下があり自身の診療に対する姿勢を反省したことといった内容が続きました。忙しさや疲労は診断エラーに繫がりやすく、私も他人事では無いと思いながら聞いていました。仕事量については上司に相談するしかありませんが、日頃の疲れを翌日に持ち越さないために体調管理に努めようと思います。

#家庭医療 #輪読会 #SEEA