京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

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住み慣れた自宅で「食」のたのしみを

2023KCFM家庭医療学セミナーーふくちやまをオンラインで開催して、地域の多職種の方々と摂食嚥下障害、食支援について学びを深めました!!

住み慣れた自宅で「食」のたのしみを ~摂食嚥下障害のある方への食支援のレベルアップ~

日時 :2023/9/16
参加者:福知山市内外から講演の視聴30名 グループワークは24名参加。

特別講演 
   京都協立病院院長 玉木千里先生
      摂食嚥下障害がミられるようになるために 
地域での取り組み発表
   訪問看護ステーションみわの里所長 島田 慎二さん 
      いつまでも口から食べられる地域(まち)をめざして
         ~訪問看護師による食支援の実際~
      
 摂食嚥下障害の基礎、5期モデル(認知、準備、口腔、咽頭、食道)、アセスメントの4つのポイント(病歴、現症、薬剤、社会歴)、原因(器質、機能、心理、医原性 特に薬剤)、食形態を共通表現することの重要性(嚥下調整食学会分類2021)、在宅でもアセスメント可能 質問紙票(聖隷式、EAT-10)、RSST(反復唾液嚥下テスト),MWST(改訂水飲みテスト)、FT(フードテスト)など。一つだけでなく組み合わせて評価したほうがよいこと。KTバランスチャートでの評価はかなり有用。介入、推移の評価にも役立つ。とろみ、栄養補助食品(甘くないもの含め)、添加物(MCTオイル、粉飴、プロテインパウダーなど)のバリエーションが多くなってきたこと。ムセが激しい方は咳反射が残っているので、不顕性誤嚥にくらべて、試すことはむしろ可能かもしれないこと。嚥下にはまずは正しい姿勢から。
 訪問看護師さんの食支援に関わる矜持、本人、家族の「協働の技」を尊重する重要性、夢として地域巡回型食堂についても語っていただきました。
 質疑応答では、新しいとろみの紹介があり、ムセが激しい方はむしろ、不顕性誤嚥の方よりも、食形態を試せる可能性があることを知りました。高齢、認知症のある方の食支援についてグループワークで評価、介入を話し合いました。今回、栄養士さんとのつながりができ、今後は当地域でも訪問もしてくれるとのこと。ワクワクしてきました。
 貴重な講演をしていただいた講師の方々、参加していただいた皆様、本当にありがとうございました。
 #摂食嚥下障害 #食支援 #多職種協働/学習