京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

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どうする、終末期の方針

本日のレジデント・デイは4名参加で、振り返り、SEEAを行いました。
振り返り、SEEAでは、認知症の進行、嚥下機能の低下により、経口摂取が困難になった高齢患者さんに対し、どのようにして終末期の方針を決定すれば良いか、という話題が上がりました。相談した専攻医の先生は、胃瘻や点滴などの栄養療法について患者家族に説明した際に、胃瘻を避けるように誘導してしまったのではないかと悩まれていました。一方で、終末期の栄養療法の選択について、患者家族に選択を全て委ねるのは家族の精神的負担も大きいので、ある程度は医師が方針を決めて提示してあげた方が良いのではないかという意見も出ました。
本日のレジデント・デイでは、終末期の方針について決定する際は、医療者は多職種で相談を重ね、患者本人・患者家族と取りうる選択肢とそのメリット・デメリットを共有した上で、皆で決定するのが良いのではないかという結論になりました。終末期の方針決定には決まりきった正解はなく、直面するたびに悩む問題ですが、その都度、誠実に向き合っていきたいと思います。

キーワード:#レジデント・デイ #SEEA #振り返り #終末期 #意思決定支援 #ACP 
記事作成者:細尾真奈美