


2025/11/5のレジデントデイは、SEEA(Siginificant Event Emotional Analysis)でした。
3症例が提示されました。
症例1: 便秘を主訴に夜の救急外来にウォークインで来られた方。本人は苦しみを訴えず、vital signs等も問題なく、浣腸のみを希望されました。救急外来は、命に係わるような人が来ると考えていたため、なぜこの時間に?と感じた症例。→このような場合、重症を見逃さないことが大切。たとえば、2年前から腹痛あり、腹膜刺激症状もなく、本人も痛みはずっと一緒と仰っていたが、実は胆管炎だったという方がいたとの指摘がありました。
症例2: 心肺停止となり救急隊員が心肺蘇生に成功し、他院入院後、退院調整目的に当院へ転院された方。入院前はDNARを表明されていました。心肺蘇生に至った状況について尋ねようとしましたが、それがご家族にとっては、「心肺蘇生が間違っていたと言った」と捉えられ不快に思われました。
→共通の理解基盤を充分に築くことはいつでも重要ですが、心肺停止や心肺蘇生のように、感情的に難しいことについて話をするときはそれが特に重要です。
症例3: 以前から肺炎を繰り返していて、肺炎治療目的に入院され抗生剤治療にて改善したが、再び炎症が生じた方。再び肺炎が起こったと思われましたが、他の医師と話し合った結果、悪性腫瘍の増悪と考えられ、緩和治療の方向性になりました。
→疾患像として疾患Aが示唆されていても実は疾患Bのほうが、説明がつく、ということはありえます。困ったことがあれば尋ねることが大切であること、どこから緩和治療を行うかは難しいとの指摘がありました。
参加者(敬称略):大西 奥田 堤越 寺本 本多 三上 宮川
#レジデントデイ #便秘症 #救急外来 #DNAR #肺がん #肺気腫 #緩和ケア
