参加者(敬称略):寺本, 宮川, 大西, 奥田, 加瀬, 平尾, 三上, 山形
今週はSEEA (Significant Emotional Event Analysis)の発表をしました。
1例目は心不全, 慢性閉塞性肺疾患末期の患者さんで, 症状の訴えも多く, 看護師, 医師ともに難渋した患者でした。心不全による胸水貯留を繰り返し, 呼吸苦も強く, 患者は「しんどいのを取ってほしい」と希望されましたが身寄りがなく, 多職種でのカンファレンス, 倫理委員会も通してモルヒネによる緩和治療を行い, 1日で亡くなられました。主治医としては, これでよかったのか, 患者さんへの陰性感情があり, 対応が難しかったとの感想がありました。先生方からは, 困難な患者さんこそコンテクストを聴取することで陰性感情が少なくなること, 緩和治療として早期からトータルペインを意識した対応をすることなどアドバイスがありました。
2例目は度重なるテストや実習課題で不眠, 食思不振となった看護学生の患者さんです。問診にて軽度のうつ状態, 体重減少も認め2回目の受診の時に診断書を作成しましたが, 学校の都合で休学や留年ができない状態であり, 不登校でも会社員でもない, 学生さんのメンタルヘルスの対応について悩んでいました。先生方からは, 学校のカウンセラーを活用してみる, 若年であり, 抗うつ薬も使用ができないことから, 必要に応じて精神科との併診を行うなどアドバイスがありました。
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