2026/2/3のレジデントデイは、SEEA(Significant Event Emotional Analysis)3例を行いました。



症例1
40代女性。主訴は腹痛・嘔吐。黄疸著明。
肝硬変と食道静脈瘤が見つかり、治療目的に、高次医療機関へ紹介受診につなげることができた。経済面の不安を抱えていたが、MSWに相談し、不安軽減に努めた。本症例でこれらは成功した部分である。
うまくいかなかった部分は、当初水腎症と尿管結石を見落としてしまったことである。鑑別をひとつひとつ行うということを怠っていた。はじめ、腹膜炎の除外を行なおうとしていて、腹膜炎は示唆されず、そこで安心したため、見落としがあったのかもしれない。
主なフィードバック:
・ハイリスク患者では網羅的に鑑別疾患をあげること
・40代で肝硬変は衝撃的。Child-Pughとった?→とった。10点。 40代でこれだと予後不良。
・腹痛は肝硬変と無関係だったが、肝硬変の治療を受けるようになったのはよかった。今後どうケアするかが課題。End stageというのは気の毒。
症例2
80代女性。もともと非結核性抗酸菌症と気管支拡張症がある。肺炎に伴い酸素需要が生じた。肺炎治療後も酸素需要が続いた。今の状態だと、在宅酸素療法を開始せざるをえない。このままずっと続くのか、どこかの時点で酸素需要がなくなるのか分からない。身体障害認定申込書を書くのが不慣れで、この状態で書けるか迷った。
主なフィードバック:
・CO2ナルコーシスに注意。自己判断でO2上げないようにと伝える必要がある。
・呼吸機能検査と動脈血ガス検査で条件を満たすことが重要。どの疾患だったらよく、どの疾患だったらいけない、というふうに決まっているわけではない。
・HOT導入のデメリットは医療費負担。1級だと医療費負担がなくなる。
・身体障害認定申込で大切なのは、病状が一定期間以上固定しているということ。
症例3
80代女性。もともとアルツハイマー型認知症とADL全介助あり。発熱で搬送されてきた。肺炎と診断し抗生剤治療を行った。1ヵ月食事がほぼ全く摂取できてなかった。栄養管理について主人と相談し、最終的に主人は胃瘻造設を選択した。
うまくいったこと:患者の状態、栄養管理について事実を伝えるようにした。
うまくいかなかったこと:胃瘻造設したらまた元気になって歩き回れるのですよねと主人が言った。そうではないのだが、うまく伝わっていなかった。認識を改めて頂くのに苦労した。他のスタッフと同席して説明してもらった。
初め遠まわしに言いすぎていた。初めからはっきり伝えておくべきだった。
主なフィードバック:
・胃瘻作った後どうなるか、医学的に明確なものはない。個別にいろいろな状態がありうるので。落ち着く人もいれば、誤嚥繰り返す人もいれば、腹膜炎ですぐなくなる人も。日本での平均予後は1年半ぐらいとの研究がある。
・見通しを伝えることは大切。食べられなくなってきていることが、アルツハイマー型認知症が原因であれば改善は見込みにくい。肺炎が原因であれば異なる。
・夫がどういう期待をしているか初めに知っておくほうがよかった。
参加者(敬称略):大西、高木、本多、三上、宮川、山形、山田
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