京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

トピックス

ポートフォリオ検討「小児、チーム医療、セルフネグレクト」

 今週のレジデント・デイは、年末でみなさん忙しかったのか、5名の参加で行いました。近況報告のあと、専攻医が研修修了時に提出するPF(ポートフォリオ)を検討しました。
 1例目は、小児の褐色細胞腫疑いのケースでした。頭痛、嘔気、血圧高値があり腹部C Tにて副腎腫瘍が認められました。中学生であり、本人への病名告知や治療手段も課題でした。
 2例目は、ゴミ屋敷にすむ高血圧緊急症のケースでした。収縮期血圧が260mmHgあり、心不全や大腿ヘルニア、帯状疱疹もありました。住まいがゴミ屋敷になっていることもあり、多職種での検討と本人の意向を踏まえて施設入所となりました。
 3例目は、これもゴミ屋敷のセルフネグレクトのケースでした。入院して生活を立て直そうと考えましたが、結局本人の希望でゴミ屋敷に帰ることになってしまったとのことでした。本人の希望と周囲の期待の溝をどう埋めていくのかが難しいこともあると感じました。
 今回で今年のレジデント・デイは最終回でした。今年は新型コロナウイルス感染症に振り回されましたが、来年は良い年にしたいと思います。それでは、来年お会いしましょう。

キーワード:レジデントデイ、ポートフォリオ、ゴミ屋敷、小児、チーム医療