京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

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第一回ジャーナルクラブ「総合内科医が主治医になると入院期間が短くなる!」

本日は第一回目のジャーナルクラブが行われました。「Effects of Establishing a Department of General Internal Medicine on the Length of Hospitalization  総合内科設立による、入院期間に対する効果(Intern Med 54:2161-2165, 2015)」という論文を、専攻医3年目の大庭先生が解説しました。
Patient・Intervention・Control・Outcomeで考えると、
<P>急性の肺炎or脳梗塞で入院した患者 において、
<I>総合内科医が主治医となる場合 と 
<C>呼吸器内科や神経内科でない専門医(例:消化器内科医など)が主治医となる場合 で、
<O>入院期間 
を比較しており、結果としては「総合内科医が主治医となる方が有意に入院期間が短くなる!」というものでした。参加者でディスカッションした際、「この研究は単施設(日本)での後ろ向きコホート研究であり、海外では多施設で同様の研究が行われているので、日本でも同様に多施設でできないのか?」「この研究では、総合内科設立の”前後”での比較なので、昔より今の方が在院日数を短くするようより意識するようになっていること等、交絡因子がいろいろ想定される」という意見が出ました。話の中で、「Comparison of Hospital Mortality and Readmission Rates for Medicare Patients Treated by Male vs Female Physicians 女医が主治医になると入院中の死亡率や再入院率が下がる(JAMA Intern Med  177(2):206-213, 2017)」という論文のことも話題になり、今後ぜひ読んでみたいと思いました。
今後もHPを通して、興味深い論文もご紹介していこうと思います!

記事作成者:山田美登里
キーワード:ジャーナルクラブ、総合内科、入院期間短縮、Internal medicine(雑誌)