京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

トピックス

2020年7月11日「地域診断会:Withコロナの上京区を考える」

キーワード:地域診断,Withコロナ,地域志向型アプローチ,孤立 
 地域診断とは、その地域の強み(資源)と弱み(問題点)を見える化し、問題点の解決優先順位や方法を考え、住民や当事者主体で地域をよりよくしていく過程を指します。この度「地域医療に関わる多職種で情報を持ち寄り、Withコロナの上京区が抱える問題を明らかにし地域で解決に取り組みたい!」という想いの元、上京診療所・地域包括支援センター・居宅支援事業所のスタッフと2020年7月11日に上京区地域診断会を行いました。
 ディスカッションを通して、当地域は高齢化が進行しているが元々住民同士での助け合う文化がありボランティアも多かったこと、診療所や小病院・デイサービスなどの介護関連事業所・高齢者の入所施設等の資源が豊富なこと、充実した商店街と路線バスが住民の生活を支えていることが分かりました。
 一方、新型コロナ感染症の影響で行政やボランティアによる見守り訪問活動が以前のようにはできなくなり、自分から外に出ていけず外との交流が少ない人々の拾い上げが以前よりも難しくなっている現状も見えてきました。加えて地域住民同士の関係も年々薄くなり地域住民同士の見守り機能は低下しているようで、このままでは孤立死に繋がるケースが出てくる懸念も聞かれました。
 最終的には、「孤立している住民をフォローする」ために「”地域住民同士”の見守り力」を上げる取り組みが必要という話になり、現在具体的なプロジェクトを計画している段階です。現状をピンチではなく地域住民への介入のチャンスと捉えて、引き続き活動していこうと思います!(本活動について、民医連新聞で記事が掲載される予定)
                           文責 山田美登里