京都家庭医療学センター

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Kyoto center for family medicine (KCFM)

トピックス

2020年9月26日「KCFMセミナー セルフネグレクトのある方への尊厳あるケア」

セルフネグレクトのある方への尊厳あるケア
発表スライド
セルフネグレクト 勉強会の参加者での集合写真
参加者集合写真

 2020年9月26日『セルフネグレクトのある方への尊厳あるケア』をテーマにKCFMセミナーが開催されました。新型コロナウィルスの流行の中オンラインでの開催でしたが、合計14名(医師8名、看護師2名、ケアマネージャー3名、ソーシャルワーカー1名)の方々の参加がありました。スライド学習と、スモールグループディスカッション(ブレイクアウトセッション)という構成でした。

 スライド学習ではセルフネグレクト、ため込み症候群の基本的事項の確認。その後実際の症例をプレゼンしていただき、ディスカッションを行い以下のような意見が出ました。どの意見も、参加者が真剣に向き合い、悩むという経験の中で出た貴重な意見でした。
〇まず重要なことは、なぜセルフネグレクトに陥っているのか(SDHの要素がないか、大きなライフイベントがなかったか、医療不信や人間不信がないか)をできるかぎり掘り下げること。
〇その中で、当事者には遠慮やあきらめがあり必ずしも本心を語ってるわけではない、意思決定能力の評価は難しい、などを認識することが重要。
〇介入するにあたっては、医学的評価をしっかりすること、あきらめずに関りを持ち続けること、チームとして目標を持つこと、連携することなどが重要。

キーワード:セルフネグレクト、ため込み症候群、多職種連携
文責:宮川卓也